書籍『がんの「語り」』が道新の書評で紹介されました

今日12月19日(日)の道新「ほん欄」で、11月に上梓した『がんの「語り」』が紹介されました。

学校の授業や医療従事者の研修会での成果についても触れてくれています。

「病気への理解や経験者たちに対する思いやりが広がった先には、だれもが暮らしやすい社会がある、という信念に裏打ちされた本」と評価していただきました。

北海道新聞社許諾D2112-2206-00024477

12/19 NHKのがんフォーラムに本法人理事長が出演(NHK総合で午後1時5分から)

11月始めにNHKがオンラインで開催したがんフォーラムに本法人理事長がパネリストで出演したのですが、12月19日にダイジェスト版がテレビ放映されます。語り手養成と派遣の実績をもとにしたナラティブについて語っています。テレビ放映は北海道のみですが、NHKプラスでは1月2日まで視聴できます。

『がんの「語り」』を刊行 語りと語り手養成の手法、語りの意義と派遣の成果をまとめました

11月に『がんの「語り」――語り手の養成から学校・医療・企業への派遣まで』(大島寿美子、米田純子、宇佐美暢子、木村恵美子 著、本体2200円+税)を刊行しました。
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2015年から始めた「がんの語り手養成事業」と調査研究の成果をまとめたものです。
がん体験者が自身の体験を人前で語るとはどういうことか――。一般的に「病いの体験」はマイナスなものと思われがちですが、その体験に向き合い、自らナラティブ(物語)としてまとめて話すことで、語り手・聞き手双方に「前に進む力」をもたらすそのエンパワメントのメカニズムに迫ると同時に、その語りをがん教育・啓発活動に活かすためのノウハウを公開した初めての本です。
自身や家族のがん体験を社会に役立てたい方、小中高や医療機関、企業研修でがん教育・啓発活動に携わる方に読んでいただけたらと思います。

がん専門医療人セミナーで キャンサポの語り手が講演

10月 30日午後、札幌医科大学で開かれた「がん専門医療人セミナー」に、キャンサポ会員で語り手登録者の Y.M さん、J.M さんご夫妻(札幌)が講師として参加しました。 Y.M さんは「食道がんステージⅢを生きる」、 J.M さんは「家族ががんになったとき」と題して、大学内の会議室の一室からZOOMを使い、オンラインで参加者に語りを届けました。セミナーに参加したのは、がん医療に携わる医師など15名。

語りの前に、法人理事で緩和ケア認定看護師である木村恵美子が、「病いの語り」を基本としたキャンサポの語りについて説明し、医療者ががん体験者の話を聞く意義について紹介しました。

Y.M さんは勤続約33年の普通のサラリーマンで、管理職として忙しく働いていました。そんな中、7年前、食道がんと診断され、抗がん剤、放射線治療を経て、大手術を受けました。「仕事復帰は無理だ」と医師に言われ「もう死にたい」と思った時もありましたが、妻に支えられ復帰できました。退職した今は、後遺症を抱えながらも趣味を楽しむ毎日です。続いて J.M さんが語りました。 24歳の時、胃がんだった父を看取った経験から語り始めました。Yさんと結婚し、2人の子供を育て、認知症の義母の介護をした後、Yさんが食道がんの診断を受けることになります。家族として傍で治療を経験し、共に過ごすことになったのです。退院後の6ヶ月にわたるワンオペ看護、特に食事の工夫をしたこと、それでも食べられなくなり、笑顔もなくなっていく夫への心情を語りました。キャンサポの活動に出会い、今はおふたりとも感謝と笑顔を忘れずがんとともに生きたいという気持ちになった経緯も語りました。

語りの後、「寿命を医師から聞きたいと思うか」「不安を拭えた医療者の言葉は何か」などの質問がでました。お2人は「私は医師から寿命を聞かないと思う」「チームで治療に当りますと言われて心強かった。出来れば告知の直後から、精神面や様々な困りごとに対しても、いろいろな職種の医療者に支えてもらえたら安心すると思う」と答えました。参加者からは「体験者と家族の話をともに聞くことができ、貴重な時間になった」と感謝の言葉がありました。

今回、医療者に語りを届けることができたお2人は「皆さんの役に立つならば今後も語っていきたい」と話しています。

写真:講演終了後のY.Mさん(左)とJ.Mさん(右)