治療や生活の情報選択について語り合う 希少がんサロン「カンナの花」

「希少がん」とは、かかる人が年間10万人当たり6人以下という「まれ」ながんです。
希少がんの患者とその家族が思いを語り合うサロン「カンナの花」を12月21日、道立道民活動センター「かでる2.7」で開きました。
当事者2人とピアサポーター3人、ボランティア(心理専門職)1人の合わせて6人が、近況を報告した後、それぞれの経験や思いを語り合いました。今回は治療法や代替医療、メンタル面のサポートなど多くの情報があふれる中、何を選択していけばいいのか、どこに相談すればいいのかということが話題になりました。参加者どうしで情報交換する中で、顔を合わせて話すことが情報への信頼感や安心感につながるという気づきがありました。

次回(1月)のサロンはがん種を問わない「サポートグループ・ぴあ」です。事前申し込みは不要です。お気軽に会場にお越しください。

日時:1月25日(土)13:30~15:00
場所:道立道民活動センター「かでる2.7」6階和室 えぞまつ
対象者:がん患者とその家族
参加費:600円(会員は500円)

【お知らせ】市民公開講座の「語り」をネット公開

北海道の4大学(北海道大、札幌医大、旭川医大、北海道医療大)が共同で行っている市民公開講座が、11月30日、北大病院で開かれ、本会会員で乳がん体験者の森中かおりさんが語りを発表しました。講座テーマは「新たながん医療の動き」で、森中さんは患者の立場から「がんとともに強く生きて」と題して語りました。当日はYouTubeでライブ配信され、中標津町の会場と結び、質問を受けるなどしました。
この市民公開講座が、ネットで公開されています。森中さんの語りは後半(開始後1時間39分~同54分)となります。下記からご覧ください。
なお、公開は2020年3月31日までとなっています。

会員の森中さんが体験を発表 道内4大学・市民公開講座

北海道の4大学(北海道大、札幌医大、旭川医大、北海道医療大)が共同で行っている市民公開講座が、11月30日、北大病院で開かれ、本会会員で乳がん体験者の森中かおりさん(室蘭市在住)が語りを発表しました。講座テーマは「新たながん医療の動き」で、主に医療者や研究者がゲノム医療や陽子線治療などについて話しましたが、森中さんは患者の立場から「がんとともに強く生きて」と題して語りました。
YouTubeでライブ配信され、中標津町の会場と結び、質問を受けるなどしました。

森中さんは、7年前に乳がんと言われ、手術、放射線治療を体験しました。骨への転移も経験し、術後の抗がん剤治療の副作用に苦しみ、サードオピニオンでやっと体に合った治療を受けられたと同時に、理解ある医師に巡り合えた経緯などを語りました。

森中さんの語りについて、主催者の1人として当日参加した北大病院腫瘍センター長の白土博樹さんは、講座後、次のようなメールを寄せてくださいました。
「森中さんの語りは、現在のがん医療の実態や問題点をご指摘いただきつつ、さらに、今苦しんでいらっしゃる方には、希望やセカンドオピニオンの重要性が伝わる、すばらしい内容だったと思います。特に医療者の我々は、日ごろ外来や病棟診察の場面ではお聞きできない、心の底の辛さに関してのお話で、深く考えさせられました」

語りを発表した森中さんは「今回、このような場で語ることができて、大変うれしく思いました。私の経験は、たくさんのがん患者さんが経験していることの、ごく一部でしかありません。がん医療は、これからもっと進むと思いますが、がん患者が自分の状態を語る機会が増えると良いな、と思います」と話しています。

当日はネットのライブ中継で各会場がつながれましたが、リアルタイムで見られなかった方も大勢おられたことから主催者では、現在、期間限定で、再公開できないか、検討中とのことです。決まりましたらあらためてお知らせします。
(写真は北大病院提供)

内藤さんの「語り」に感動広がる 札幌・幌南小で公開授業

がんの語り手が参加する道徳の公開授業が、12月5日、札幌市立幌南小学校の5年生のクラスで開かれました。札幌市のがん教育実践研究の一環。キャンサーサポート北海道の語り手養成講座を終え、語り手登録している内藤郁子さんが「乳がんになって」と題し、スライドをまじえ、15分間語りました。
がんについての事前アンケートでは、「死」「怖い」「辛い思いをする」などマイナスのイメージが強くあった子供たちですが、身じろぎもせず真剣に語りを聴き、内藤さんを支えた力を考え、次々発言しました。夫、両親、友達、病気と闘う人のインスタグラムなど「周りの人の力」と、生きようという強い意志、趣味のクライミングはじめ好きなことをやりたいという気持ちなど「自分の力」に気づき、内藤さんがいまを一生懸命生きている姿を理解しているようでした。
授業の最後に書いた感想文には「私ががんになったら死ぬと思ってしまうかもしれませんが、内藤さんのように、何があっても私は私という気持ちを持って、あきらめずに1日1日を大事にしたいです」「つらいのは自分だけじゃない、と考えたい」などが書かれていました。父親ががん経験者の子は「僕ががんになったらすぐしゅじゅつをしてもとのせいかつにもどって父さんのようにたっせいかんをあじわいたい」と書いてくれました。
授業後、参観した教師らの検討会では、がん教育はあくまで教師が主体で行うものという考え方が強調されました。キャンサポとしては教師の皆さんとしっかり打ち合わせをして、共通の認識を醸成したうえで、授業に臨むことが肝要だと感じました。参観した教師からは、「感銘を受けた。私の授業でも語りをとりいれてみたい」という発言もあり、心強く思いました。
語りを終えた内藤さんは「子供たちの反応を見て、胸が熱くなる場面も多く、あらためて語りは私にとって意味のあるものだと感じました」と感想を話しました。
幌南小の希望で、5年生のもう2クラスで、19日、同様な授業を行う予定です。3クラスの授業での感想文などをもとに、今後、キャンサポとしての分析、研究も考えています。(理事・宇佐美暢子)