「がんの語り手養成講座・発展編」 企業向け実践を勉強

札幌市の補助事業として、キャンサーサポート北海道が3カ年にわたり続けてきた「がんの語り手養成講座」の締めくくりとなる「発展編」は10月19日、11月9日に続いて12月7日行われます。毎月、教育、医療、企業・団体など対象ごとに「語り」を深めてきました。
養成講座は2017年1月開始以来、約100人が受講。自らのがん体験を事実と気持ちを中心にナラティブ(語り)としてまとめ、語ることで、がんとがん患者への正しい理解を広げることを目指してきました。
「発展編」では過去の講座を総括し、今後派遣が想定される学校、医療機関、企業など聞き手別に語りの内容を検討しています。
初回の10月19日は男性2人、女性6人が参加しました。冒頭には、語りを聞いた生徒・医療者の反応の分析(学会での発表)が紹介されました。感情移入することによって、病いや命、自分自身についての深い洞察がもたらされるところが語りの効果であると大島理事長から解説がありました。また、語りは自分一人で作るのではなく、関係者とともにコミュニケーションをとりながら共同作業で作り上げていくものであるということを確認しました。
語りの事例をビデオで見たあと、受講者は生徒や医療者など対象をそれぞれ決め、文章とイラストや写真による補助資料を作成していき、最後にそれぞれが本番を想定して原稿の一部を語りました。それぞれ心に響く語りが披露され、基礎編から積み上げてきた語りの完成度の高まりを一同実感しました。

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「がんの語り手養成講座・発展編」の詳細は次の通りです。過去の基礎編、応用編を受講した方にもご参加いただきました。

<対象者>「がんの語り手養成講座」全受講者(基礎編のみの方も受講可)
<参加料>無料
<開講日とテーマ>(全て午前10時〜午後5時)
・11月9日(土) 医療・教育向け語りの実践勉強会
・12月7日(土) 同・企業向け語りの実践勉強会
<プログラム>
10:00 これまで実績と今後の予定、派遣先別語りの特徴と留意点
10:50 映像による語りの実践紹介(11/9)、企業向け語りのモデル紹介(12/7)
11:30 原稿作成(昼食休憩含む)
15:30 発表
17:00 終了

<会 場>市民活動プラザ星園
(札幌市中央区南8西2、札幌市営地下鉄南北線「中島公園」駅から徒歩5分)

<参加希望者・準備物>
① 以前の講座で作成した原稿、年表シート、スライド(ビジュアル資料)
② 派遣先を想定した原稿案(長さ・15分程度)とスライド(ビジュアル資料)
(注)基礎編、応用編の原稿を元に原案の作成をお願いします。(11月9日については、事前に作ってくる原稿は聞き手が医療者、生徒どちらでも可とした)
・医療者向けについては、治療の選択や医療者との関係、コミュニケーションについて書き足せるものがあれば書くことを推奨しました。
・学校用を作ってくる方は小学校5年生〜中学生を想定して作るよう案内しました。小学校なら子どもたちも理解できる言葉遣いに気を付けるとともにイラストなども工夫をしてみるとよいことを伝えました。
・企業向けについては、休業・休職や復職、仕事と治療や体調との両立、同僚や上司との関係などについて詳しく書いてみるとよいでしょう。
大切なのは「事実」と「気持ち」です。基礎編、応用編での語りを基本にできる範囲で気軽に準備してみてください。

<申し込みと問合先>キャンサーサポート北海道 media@cancersupport.jp