キャンサーサポート北海道の月例会「三金会」は16日、札幌市エルプラザで開かれました。
午前の会員ミーティングからランチ会を経て夜間は勉強の場「三金夜会」があり、大島理事長(北星学園大文学部心理・応用コミュニケーション学科教授)が「人との関わりが楽になるコミュニケーションの方法」と題して話をしました。
コミュニケーションの一般的な傾向の解説から「感情」の果たす役割、ともするとわいてくる「負の感情」の例などを紹介し、「よりよいコミュニケーションのためには『異なるもの、わからないもの』に好奇心を持つことが大切です。私たちは人の気持ちを悪く読み取ったり、未来に悪いことが起きるのではないかと勝手に想像して不安になってしまいますが、「いま、ここ」にとどまることで不安を緩和することができます。「いま、ここ」に意識を向けて、現実に起きていることや自分の気持ちに気づき、自分と人をともに大切にしましょう」と話しました(写真)。
会の後半ではワークショップとして、参加者が車座になり、隣同士で一方がその場での気持ちを語り、もう一方がその話の核心を解釈せずに伝え返す「アクティブリスニング」、グループで気持ちをわかちあう「機能的サブグループ形成」の練習も行いました。
参加した会員は「普段きちんと話したことのなかった人の意外な一面を知った」などと感想を語り合っていました。
この日のお話の背景には、システム・センタード・アプローチやマインドフルネスなどの学術的な理論があります。キャンサーサポート北海道では、これらの理論に基づき、ピアサポート研修やがんの語り手養成事業、がんサロン、しずくパッドなどの事業を行っています。